割引沢〜ヌクビ沢〜割引岳〜井戸尾根
(写真 上:割引岳)
百名山の巻機山への登山道はいくつもある。
しかし、井戸尾根のみが唯一の実践ルート。それでも急登で標高差1300程度ありピストンでもなかなか大変。
(写真 上:天狗尾根から天狗池)
井戸尾根ピストンの登山者の多いこと!紅葉の三連休だから、百名山はどこも登山者で溢れているのだろうけれど。
でも、さすがに破線ルートから登る登山者はほんの数人。
(写真上:登山者がよく間違える場所、右岸の黒岩峰に引き寄せられ登ることも降りることも出来なくなる。)
何しろ破線ルート。ルーファイ必須、体力必須、想定外が起きても対応できる経験や技術が必要だと思う。しかし、そんなことは何も考えずに入っていく登山者もいる。。
しかも割引岳へ続く2つの破線ルートは、沢に沿ってのルート。情報収集をすれば、道迷いしやすいこと、遭難寸前の登山者や遭難者が多いことはすぐにわかること。それにも関わらず、この破線ルートに容易に入る方が多い。
(写真 上:破線ルートは沢の右岸)
このルートに入るなら、相当の準備や心構えをしていくのが当たり前。特にソロで初めてであるなら、沢装備やヘルメット、ロープ、コンパスだけじゃなく、GPSも持っていかないと、準備段階での不安は消えない。
(写真 上:破線ルートは沢の右岸上部を泥の草付きのトラバース、滑れば死ぬだろう)
会った登山者は、みんなソロ。以前連れて行ってもらったから、みんなが入っていくから、という理由で。割引沢は難しいですか?と聞いて入ろうとする方もいた。井戸尾根があまりに沢山の人で嫌になったのかもしれない。ちょっと山が登れると自負する人は安易に入る傾向にある。
(写真 上:破線ルートは滝の右を直登)
さらに下山禁止とあるのに、下っていく登山者がいた。その方は下流のスラブをロープ無しに、枝を伝ってうまく下れたのだろうか、、泥の草付きの崖のトラバースを滑落しないで下れたのかと思う。
実際にここで、昔の滑落者と思われるザックの破片やポールを回収してきた。
(写真 上:印が無ければ、確実に真っ直ぐ進み遭難か。間違えても引き返せる技術があれば問題無いが。)
今回は、真新しいテープや赤いペンキがあり、迷うところは無かった。それでも、ルートに悩んで立ち止まって聞いてくる単独登山者もいた。
たまたま我々がいたから。たまたまご丁寧に下山ルートへの道の表示があった。たまたまの運の良さのみ。
この沢ルートは8月上旬には、雪渓が残りルート整備も進んでいないと思われる。今年は雪が多かったため8月いっぱいまでは、かなり残っていたと思うし、割引沢上部は10月でも残雪が残っていた。8月上旬は入山注意ともある。
(写真 上:巻機山)
(写真 上:割引岳山頂、一等三角点がある)
山は、どの登山者にも平等。
遭難は起こるべきして起きる。
よく考えて入山したい。
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