
クセモノルートの裏銀座へ。
何がクセモノかというと、山小屋の予約が困難、大雨でルート上の橋が流されるetc. その代わりと言ってはなんですが、観光地化してしまった山域と異なり入山者が少なく静かな山旅を楽しむことができます。




初日。
信濃大町駅前から登山バスで七倉へ。七倉から特定タクシーで高瀬ダムへ。そしてブナ立尾根の入口・高瀬ダムからのスタート。



大雨の後に丸太橋が流されると、このルートは中止ですが、まずは難関突破。
アルプス◯大急登とか呼ばれているブナ立尾根は、良く整備されており難なく烏帽子小屋へ。「バテる=遭難」なので、登山者の皆さんは真面目に山に向き合って下さい。私たちの体力不足は社会問題そのものなんです。





烏帽子小屋で一休みしたら烏帽子岳を往復。遠くから見ると目立たない岩峰ですが、近くで見るととてもカッコイイ山です。とはいえ、ガスっていて今回は山の全容がわかりせんでした。




何ヶ所かあるピークは、どこに立ってもとても狭いので転落にごご注意下さい。
スッキリしない天気予報のお蔭で予約のキャンセルが続出したそうで宿泊者は私たちを含めて5人しかいませんでした。とても家庭的で落ち着きのある山小屋でした。布団が軽くて暖かいので安眠できました。
2日目。
夜明け前に出発。予想に反して星空がキラキラ輝いていました。背後に剱岳、立山、針ノ木岳に蓮華岳、右手に赤牛岳が見えます。前進するに連れて水晶岳が大きく見えるようになります。







野口五郎小屋で休憩後、野口五郎岳に登頂。この後の無名峰の登り降りが苦しく感じますが、今回はこの稜線の名物とも言える強風が鳴りを潜めているので、これでも快適な方なのです。
水晶小屋で休憩したら水晶岳を往復。いつのまにか槍穂高や黒部五郎岳も見えるようになっていました。





水晶小屋の夕食は南インドカレー。ダルスープ付きで山小屋の夕食とは思えないクオリティーの高さでした。
3日目。
裏銀座は後半戦に入ります。まずは鷲羽岳に登頂し三俣山荘へ下ります。主要ピークは雲に覆われてきましたが、鷲羽池はかろうじて見ることができました。



三俣蓮華岳、双六岳は雲の中。雨風も強くなってきました。



大勢の雷鳥に遭遇。雷鳥日和ですね。


双六小屋付近は風の通り道で、のんびり休める雰囲気ではありませんでした。そそくさと3泊目の鏡平山荘へ向かうことに。
鏡平山荘はストーブも焚いて暖かく天国のように思えました。新穂高方面からの入山初日の登山者で賑わっていました。


4日目は新穂高に下山。
この日のメインアトラクションは、沢のように変貌した登山道歩行と秩父沢の通過です。秩父沢は橋が流されると、水が引くまで通過困難になり下山が遅れることになります。



裏銀座に関してはブナ立尾根から入り、新穂高に降りる方が逆コースを歩くよりも下山困難になるリスクは低いと思います。停滞する場合も鏡平山荘の方が下山口に近いので安心ですね。
今回は予定通り、無事に新穂高に下山できました。決して良い天気ではありませんでしたが、展望もあり色々と体験していただけたかと思います。
ご参加ありがとうございました。
AKR