
羅臼岳での熊騒動があり、やや躊躇しながらも北海道の変更不可の航空券を買ってしまったため、トムラウシ縦走について道民の山仲間に状況を確認。すると、羅臼は閉鎖だか、北海道では登山を自粛しているしている人はいない、熊はどこにでもいるので、今まで通り気をつけて行っているとのこと。
また直前になり、旭岳〜トムラウシ間での白雲岳周辺で熊と登山者の接触があり、層雲峡からの入山ができないと考え他ルートを考える。層雲峡ホステルに熊スプレーを送ったが、受け取れないと思い、北海道で新たにスプレーの購入を考え、モンベルや他の店に聞くが、モンベルではレンタルすら全て在庫切れだった。登山者ではない一般の方が熊スプレーを買っているとのこと。
結局は、層雲峡からクチャンベツ〜トムラウシに入れると考え、2日目はロングコースになるが、出発前日にこの計画でいくことに決定する。




















9/3 松本空港▶︎新千歳空港▶︎旭川▶︎バスで層雲峡▶︎層雲峡ホステル
9/4層雲峡▶︎タクシーでクチャンベツ沼ノ原7900円▶︎五色ヶ原▶︎五色岳▶︎ヒサゴ沼
沼ノ原登山口には5台ほどの車、ここから入る登山者は多いようで、他に4パーティが入った。五色ヶ原からトムラウシを眺められ、湿原が広がり美しい場所。泥道や足場の悪い急登も続くので、日帰りピストンはなかなか大変そう。今年は紅葉が遅く、ほんのわずかに色づき始めたばかり。
ヒサゴ沼の避難小屋は、昔大量遭難があった時は雨漏りをしていたそうだが、今は快適に過ごせる。トイレもある。水場は雪渓の雪解けからの水が流れてきて湖のようになっていて、涸れることはなさそう。
対岸でナキウサギが何匹か鳴いていて、探すが姿は見られなかった。
同日出発のほかのパーティは、忠別岳避難小屋から忠別岳のグループ、ヒサゴ沼からトムラウシや忠別へ行く方などだった。我々が双子池に行くと伝えると、手を叩いて感激しているおばあちゃん登山者は、昔行ったとのことで喜んでいた。
9/5 ヒサゴ沼▶︎北沼▶︎トムラウシ山▶︎南沼▶︎三山台▶︎双子池
ヒサゴ沼からトムラウシ方面は、雪渓がまだ残り朝5時では凍結でツルツルで歩けず、横の岩場を歩いて尾根に上がる。
美しい日本庭園などに感動しながら歩く。北沼辺りは熊臭がすごいが姿はない。熊忌避剤が効いてるのだろうか。北沼はトムラウシ遭難事故では幅2m膝の水深でここから多くの方が低体温症になったようだが、全くそれを感じさせない平和な風景が広がる。
トムラウシ山頂から、ゴールの十勝岳はとても遠く見えるが、今日の双子池は巨大なオプタテシケ山の手前と確認しやや安堵。












南沼はトムラウシ短縮ルートからの登山者が多くテントを張っている。南沼から三川台方面は、登山者はいなくなり、藪道が始まる。熊よけを鳴らしながら歩く。
しばらく行くと、ソロの登山者に会う、3日で十勝から旭岳まで抜けるとののと、この先は水場は水たまりだけで、3日分の水を担いで歩いてきて様子。
三川台の水場はない。あるのは巨大なクマの糞。背丈までの激藪のアップダウンを繰り返し、藪の下はよく見えないが泥で足元が埋まったり、段差や倒木でつまづくような道が続く。双子池テント場の手前400mのところの池で水場を発見。ビジターセンターによれば、広場が分かり、その奥に池があるとのことだったが、広場は藪で見えず通り過ぎたため、戻り探し水を得る。カエルの卵や虫の死骸も浮いているが、水自体は濁ってない。
仲間の荷物が重くて、コースタイム通り13時間かかって到着。双子池には、キャンプ指定地だが看板も何もない。熊の気配は感じられない。
浄水器で水を浄水したり煮沸して使う。夜は星空が綺麗だった。












9/6 双子池▶︎オプタテシケ山▶︎十勝岳▶︎吹上温泉キャンプ場
双子池からオプタテシケ山までは標高差600m、ひたすら登る。ようやくオプタテシケ山に登ると、トムラウシから全く出会わなかった登山者がわさわさ登ってくる。オプタテシケ山は360度の大展望のため、日帰りで大人気の山のようだ。
オプタテシケ山から激下り、そして美瑛分岐から十勝まではまた登山者がやや少なくなり、藪漕ぎが出てくる。
途中ナキウサギ生息地があり、ナッキーに会うことができて幸せ。かわいいね。
十勝岳は火山ということで、生き物が生息できない環境のため、これまでとは全く異なる山容でカッコいい。十勝山頂までは、強風となり冷たい風に吹かれ身体が持っていかれそうなのを堪えて、砂地を蹴り込みようやく登頂。双子池からはかなりハードな道のりだったため、みんなでバンザイ。
強風でガスの十勝岳から標高を落として、天気が平穏になる。ただしここからが長かった。。吹上温泉までの道はアップダウン多く渡渉もある山道が続き、最後まで気が抜けない。吹上温泉に到着、2日目よりしんどいコースになったが、温泉が気持ちよかった。





















なかなかハードな山行でした。