アルプス最奥の地、雲ノ平を御案内してきました。色々なルートが思い浮かびますが、今回は富山県の有峰・折立から岐阜県の新穂高温泉へのロングコースを歩きました。
新穂高温泉に下山後、その日のうちに富山に向かい宿泊、翌日の土曜日に富山駅前からバス利用で折立に向かい、マイカーをピックアップし安曇野に戻る作戦。
初日は折立〜太郎平小屋。
難所はなし。
歩きやすい新しい階段。
太郎平小屋。
2日目は雲ノ平山荘へ。
天気は上々。
薬師沢小屋まで徐々に標高を下げて行きます。
薬師沢小屋前の吊橋を渡り川岸に降りると、エメラルドグリーンの黒部川が美しすぎて飛び込みたくなります(飛び込みません)。
体力不足の方にとっては薬師沢小屋から雲ノ平への急登が難所。2時間耐えて別天地・雲ノ平に這い上がります。
ハイマツに覆われた雲ノ平の台地に這い上がると水晶岳が目前にデーンと聳えます。
ハイカー憧れの雲ノ平山荘。宿泊の予約はお早めに。
人気の理由は特徴的な外観と山小屋らしからぬ(!?)小綺麗さ。
ウィズ・コロナでも夕食の「けんちん汁」は健在です。おかわり自由です。
夕食後に三俣や雲ノ平の開拓史のビデオ観賞会がありました。『黒部の山賊』も是非、お読み下さい。
3日目の朝は水晶岳のシルエットから始まりました。泣いてよし。
本日の行程は三俣山荘まで。
北アルプス最奥、この旅の核心部をゆっくり歩きます。
祖父岳への登りで雲ノ平を振り返る。
雲ノ平山荘が「大草原の小さな家」っぽく見えます。
祖父岳(じいだけ)の山頂からは雲ノ平を囲むすべての山を見渡せます。笠ヶ岳や剱・立山も。絶景の山です。祖父は偉大!
ワリモ岳分岐から鷲羽岳へ。お客様は65年ぶりの登頂。
三俣山荘へ下り、3日目の行程は終了。
眺めの良い2階の食堂は大人気。メニューも豊富です。
夜は名物「ジビエのシチュー」。臭みもなく柔らかくなるまで煮込んだ鹿肉は美味。同じメニューを提供し続ければ、やがて名物になります。この冬は駆除頑張るぞ〜!
朝は猪肉のソーセージでした。
4日目は鏡平までの行程。
三俣蓮華岳へ。名峰がズラリと見渡せます。祖父岳と並んで展望随一の山です。実は大町市。隣町ずら!
お隣りの「丸山」(←実は三俣蓮華岳よりも標高が高い。日本で最も多い山名)を経て双六岳へ。
ここまで来ると、見慣れた山々が至近に見えるので個人的にはホーム感が増してきます。
双六と言えばコレ。
槍に向かって滑走しちゃって下さい。
4泊目は鏡平山荘泊。ホーム感が増しすぎて小屋の写真を撮り忘れました。夕食はデカめのコロッケ定食です。
5日目の朝は快晴。
鏡池。ため息をつく風景ばかり見てきたので、感情が麻痺してきました(笑)
石畳を連想させる小池新道はとても歩きやすい。整備していただいた先人、山小屋関係者の皆様に感謝。
登ってくる人は苦しそうですが、下るのみの私たちは槍穂高連峰と焼岳・乗鞍岳の展望を楽しみながら歩けます。
登山道の真ん中でオコジョに話し掛けられました。チューチュー言ってました。「また来てね」という意味だと思います、多分。
新穂高温泉に到着し雲ノ平踏破!これほど順調に踏破できるとは思いませんでした。
地ビールをいただきました。
驚くほど天候に恵まれた5日間でした。幸せ者ですね。
東京にお帰りになるお客様と平湯のバスターミナルでお別れし、私は高山から特急で富山へ。富山で一泊し、翌朝のシャトルバスで折立へ。折立に置いてきた車をピックアップして安曇野へと戻りました。面倒にも思えますが、この不便さが最奥の地・雲ノ平の魅力を保っている理由でしょう。
年齢、性別、国籍に関係なく御案内できるよう精進していこうと改めて思った次第です。
来年は公募で催行できたら良いなと思っております。
AKR