南米ボリビアアンデス・レアル山脈の麓にはアルティプラーノと呼ばれる標高4000メートルを越える高原が広がっています。ラパス市内のアランフエスの岩場やワイナポトシの山小屋で出会ったローカル山岳ガイドたちがこぞって薦めるのがペーニャスのクライミングでした。実際に訪れてみると噂にたがわぬ美しい村で滞在中の3日間はまさに夢見心地でした。
ペーニャスはラパスの衛星都市エルアルトからローカルバスで1時間ほどのところにある村です。英語やスペイン語のネット情報をもとにペーニャスを目指しましたが情報が古く右往左往してしまいました。2018年12月の時点では、ペーニャス村へ向かうミニバスはエルアルトのTerminal Interprovincial de El Altoから出発しています。料金はBs.14($1=約Bs.7)でした。ボリビアで’mini bus’と呼ばれているのは15人乗りに改造されている日本のハイエースやキャラバンが多く、ターミナルを出発するミニバスの場合、座席が満席になったら出発します。
スマートフォンのグーグルマップアプリをオフラインで使えるようダウンロードしていたので、「現在地」を知るのは簡単です。親切な社内アナウンスがあるわけではないので助かります。20年前と比べるとハラハラドキドキ体験が少なくなりましたが迷子になるリスクも少なくなりました。
ペーニャスのPlaza(町や村の中心部にある広場)に到着。想像以上に何もないです。レンガ造りの民家以外にあるものといえばPlazaの横の商店と食堂を兼ねた小さな店(この商店は旅人のライフラインです!)、教会、そして岩山くらい。警察署もあるけど暇そう…。人口500人に満たない村でホテルや安宿のような営業宿泊施設はありません。
ペーニャスの教会の神父さんはクライマーであり、村人にもペーニャスを訪れるクライマーたちにも頼られている存在です。今回、神父さんはイタリアに行っているとのことで直接お会いすることはできませんでしたが、教会スタッフのご厚意で教会裏に設置されている大型テントを宿泊に利用させていただくことができました。
クライミングエリアはすべてペーニャスの中心部から歩いて行ける範囲内にあります。ルート数は80本くらいはあるようです。グレードは幅広く3~8bまであるので誰でも楽しめます。岩質は砂岩でルートはすべてボルトが設置されています。年間を通じてクライミングは可能ですが雨期(12月~3月)は雨が降ります。英語、スペイン語を含め市販されているガイドブックはありませんが、教会で情報が得られます。
インターネットサイトで参考にしたのは以下のサイトです。下記サイト内にもペーニャスへのアクセス方法の記述がありましたが2018年12月の時点では情報は更新されていません。2018年12月の時点でラパス(エルアルト)からペーニャスへのミニバスはTerminal Interprovincial de El Altoから出発しています。同一の岩場やルートに異なる名前がついていたりもして一元化されていません。
★ The Crag 世界中のクライミングエリアが掲載されています。
★ ボリビアクライミングインフォ
よく登られていそうなのは道路からのアプローチが至近で手頃なルートが多いPared del Colegio(カレッジウォール)。練習不足のTeam Yamanzaiでも楽しめました。
ラパスからの日帰りも可能なのでアンデス登山と合わせて楽しめると思います。登山ではローカルの人たちとの交流が少ないので登山者やトレッカーも是非、訪れて欲しいと思います。Cerro Calvario(カルバリオの丘)の頂上に立てばレアル山脈の6000m峰をずらりと見渡せます。教会から山頂まで徒歩30分程度ですが、のんびり景色を眺めたり写真を撮ったりしながら歩くと半日コースになります。
ペーニャスの教会はイタリアのアウトドアウェアブランド・モンチュラのサポートを得て、登山やクライミングを通じて慈善活動を行っていました。お世話になりました。
経済の発展とともにボリビアのクライミング人口は急激に増えています。登山とクライミングがボリビアの発展に繋がることを大いに期待します。
コメントはまだありません